水痘 - 抗ウィルス薬の内服で軽く済みます
水痘とは?
「はしか」や「リンゴ病」のように俗に「水ぼうそう」といわれる代表的な子供の感染症です。水痘・帯状疱疹ウィルスに初めて感染した時に水痘になります。このウィルスは水痘が治ってもずっと神経節の中にいて再感染すると帯状疱疹になります。感染力が強くて九割以上のひとが子供のときに感染します。子供の時にかかると比較的軽くすみますが、大人になってからかかると重症になることが多いようです。最近は大人の水痘が増えています。季節的には冬から初夏に流行し夏は少なくなります。
症状は?
潜伏期は二週間前後で軽い風邪のような症状のあと、発熱があり、同時に胸、腹、背中などに発疹が次々と出てきて全身にひろがります。口のなかや頭皮にもできます。一つ一つの発疹は最初は赤くもりあがっただけですが、すぐ水ぶくれになり、さらに膿をもった状態なり、3—4日でかさぶたになります。いろいろな段階の発疹が混ざった状態で一週間から10日位で全部がかさぶたになり自然に治ります。かさぶたになると感染の危険はありません。全部の発疹がかさぶたになるまで、登校、登園は禁止です。
治療は?—皮膚科ではこんな治療をしています
発疹に特徴があるので、皮膚科医にとって診断は容易です。「水ぼうそうですよ。」というと、「あら、大変、小児科にいかなくては。」とおっしゃるお母様もいらっしゃいますが、皮膚科医も診断はもちろん、治療もしています。健康な小児の場合は対症療法で十分という意見もありますが、不快な全身症状と皮膚の症状が軽くすむので、多くの皮膚科医は抗ウィルス剤の内服を勧めます。強いかゆみを抑えて掻くことなどによる二次感染がなければ、発疹はあとをのこさずなおります。
予防のため水痘生ワクチンが接種されます。任意接種のため、接種率はあまり高くありませんが、接種すると軽くすみます。
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