多汗症 - 手の汗で困っていませんか?
多汗症という病気があります。
多汗症とは汗が多く出てこまる病気です。原因のわからない特発性(原発性)のものと、何らかの疾患にともなっておこるもの(続発性)とがあります。汗のかき方にもタイプがありますが、最も多いのは手のひら、足のうらにひどく汗をかく原発性掌蹠多汗症と腋の下にみられる原発性腋窩多汗症です。
汗が出すぎて日常生活ができない、、、。
手足はもともと汗をかきやすい部位ですから、汗を多くかくからといってすぐに病気とはいえません。日常生活に支障をきたすほど汗が多く出て、精神的にも負担になるようなとき問題になります。友達と手をつなげないと悩んだり、テストの答案が濡れてグシャグシャになるためハンカチが手放せなかったり、携帯電話がすぐに故障してしまうといった具合です。精神的な緊張で発作的に汗がどんどん出て、ポタポタとしたたり落ちるほどの方もいます。ほとんどの方は小児期から症状を自覚されており、左右対称性にみられるのが原則です。ただし寝ている間は汗が止まります。
原因は?
原発性多汗症の原因は残念ながらいまだよくわかっていません。
こんな時は皮膚科へー皮膚科ではこんな治療をしていますー
市販の制汗剤はデオドラント効果や一時的なサラサラ感はえられますが、汗をとめることは期待できません。皮膚科ではまず塩化アルミニウム液を外用していただきます。症状の重症度によって液の濃さや使い方を調整します。大切なことは数回の外用で止めずに効果が感じられるまで塗ることです。効果が不十分なときには手足に電流を流して汗を止めるイオントフォレーシスという方法がとられます。自宅で機械を購入していただいて治療することもできます。それでも満足がえられない方ではボツリヌス毒素(BOTOX R)を局注するという方法があります。一度行うと3−6か月は汗がでにくくなりますが、注射時の痛みがあることと、小さなお子さんや妊婦さんにはできないこと、保険が効きませんので非常に高額になることが難点です。手術療法もありますが、体の他の部位にひどく汗をかくようになる代償性発汗という術後の副作用がよくおこります。そのことがかえって患者さんの大きな負担になるため、手術療法をうけるかどうかは非常に慎重に考えたほうがいいでしょう。手術療法を行っている皮膚科は非常に稀です。
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