埼玉県皮膚科医会

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なめまわし皮膚炎 - 皮膚の保湿が大切です

なめまわし皮膚炎
皮膚の保湿が大切です

埼玉医科大学総合医療センター皮膚科 人見 勝博先生

 

 

 

 

なめまわし皮膚炎とは?

「口なめ病」「舌なめずり皮膚炎」「lick dermatitis」とも呼ばれています。
なめまわし皮膚炎は「口唇の乾燥」に「くり返し舌でなめるという物理的刺激」が加わることによって口の周囲が荒れる皮膚病です。口唇の乾燥感に対して舌でなめることをきっかけに始まります。皮膚の乾燥がベースになりますので、空気が乾燥した冬の時期やアトピー性皮膚炎を合併したお子さんに生じやすい傾向があります。

なめまわし皮膚炎の症状は?

 口のまわりの舌が届く範囲に、正常部と病変部の境界がくっきりした紅斑 (赤み)が観察されます。皮膚の乾燥による亀裂や角質の剥離もみられます。皮膚を湿らせようと口囲をなめまわすたびにザラザラした舌先の刺激が皮膚を傷つけ、余計に皮膚が荒れて乾燥するという悪循環におちいってなかなか治らないということになります。

なめまわし皮膚炎の治療は?

保湿剤を口の周囲にくり返し塗布します。ジクジク感が強い時にはステロイド外用剤を使用します。肌が荒れているうちは針状結晶をもった食物 (ヤマイモ、サトイモ、パイナップル、キウィ)や皮膚刺激の強いもの (塩辛いものなど)の摂取を避けましょう。

なめまわし皮膚炎は精神医学的なものと関係はないのでしょうか?

くり返し口囲をなめまわす行為を精神的ストレスの現れであると捉える人もいます。しかしながら、実際の皮膚科外来で接する患者さんのほとんどは治療によく反応し、乾燥から皮膚を守るスキンケアをしっかり行えば治ることの多い皮膚病です。確かに精神医学的な治療を必要とする方もいらっしゃいますが少数派と思われます。

こんな時は皮膚科へ

ジクジク感の強い時にはステロイド外用治療が必要です。ステロイドは正しく使えば恐い薬ではありません。安全に治すためにも最寄りの皮膚科を受診して下さい。また口のまわりに生じた皮膚炎だからといって、必ずしもなめまわし皮膚炎とは限りません。しっかり保湿しているにもかかわらず治りが悪いときにも皮膚科を受診しましょう。実は歯磨き粉やリップクリーム、口紅、食べ物が原因の接触皮膚炎 (かぶれ)であったり、カンジダ菌 (カビの一種)の繁殖により生じる口囲カンジダ症であったりすることもあります。

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