埼玉県皮膚科医会

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老人性いぼ・稗粒腫 - 気になるようなら摘除します

老人性いぼ・稗粒腫
気になるようなら摘除します

久保皮膚科医院院長 久保和夫先生

 

黒く出っ張ったものがありませんか?

年をとると、いろいろ皮膚に変化がでてきます。しみ、しわが増え、肌もカサカサになってきます。さて、顔や頭、背中、胸などに何か黒っぽく出っ張ったものがありませんか。小さいものは米粒大から大きいものは親指大くらいの、表面がザラザラして、ドーム状に盛り上がっているものが、中年以降に見られれば(中には若くてもなる人もいます)、脂漏性角化症と呼ばれる老化によるいぼです。

 

脂漏性角化症

 

症状は?

通常は無症状ですが、たまにかゆいことがあります。自分で表面を引っ掻いて、「かさぶたが取れたが、またザラザラになった」と言ってみえる方もいらっしゃいます。

こんなときは皮膚科へー皮膚科ではこんな治療をしています

良性の腫瘍ですので、皮膚科では通常、肉眼やダーモスコープと言う道具で診断します。支障がなければ、そのまま経過をみますが、治療には手術による切除、液体窒素による冷凍療法、電気凝固、レーザー治療などがあります。中には皮膚がんと区別のむずかしいものもあり、その場合は切除して病理検査をします。
このいぼが急速に増えた場合には内臓に異常があることもありますので、早めに専門医を受診してください。
また、首やわきの下に小さいいぼがいくつも見られることがありますが、これは軟性線維腫と呼ばれ、老人性いぼとは違うものですが、切除など治療はできます。

稗粒腫

主に若い女性の眼のまわりなどにできる、黄色~白色の1~2mm大の小さな粒が稗粒腫です。数個から数多く見られることがあります。皮膚の中に小さな袋ができて角質がたまったもので、放置しても問題ありませんが、治療の希望のある場合には、当院では、注射の針で1mmくらい切開して中身を押し出します。

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