白斑 - 根気強い治療で改善が望めます
白斑とは?
白斑とは肌の色が白くぬけてしまうことです。白斑ができる病気にもいろいろありますが、その中でも代表的な尋常性(じんじょうせい)白斑(はくはん)(俗に言うシロナマズ)をここでは取り上げていきます。 尋常性白斑はよく知られている病気ではありませんが、まれな病気でもありません。平成22年度の全国調査で患者さんの数は約153,000 人と推計されました。これは人口約800人に尋常性白斑の方が1人いらっしゃる割合になります。もちろん日本に限らず多くの患者さんが世界中にいます。マイケル・ジャクソンもこの病気で悩んでいた1人です。
なぜ肌の色が白くぬけてしまうのでしょうか?
これは肌の色素を作る細胞が破壊され、肌の色が作れなくなって起こる変化です。この原因として、自分自身の免疫(本来はウイルスや細菌などをやっつけます)が誤って色素を作る細胞を壊してしまうことや、酸化還元を調節する仕組みの異常により酸化ストレスに弱い色素の細胞がやられてしまうことなどが考えられています。
尋常性白斑は他人にうつる病気ではありません。また、皮膚だけの問題であり白斑のために体を害することもありません。ただ、見た目が気になる病気ですので、多くの患者さんがこの病気に悩んでいます。
こんなときは皮膚科へ−皮膚科ではこんな治療をしています
白斑が気になる方はぜひ皮膚科を受診して下さい。尋常性白斑でなくとも白斑ができる病気があるため、まずしっかりと診断をつけることが必要です。
残念ながら、ほとんどの尋常性白斑は数週間では治りません。けれども根気強い治療で良くなることが期待できます。
最近大きく進歩して注目を集めているのが紫外線をあてる光線治療です。このうちナローバンドUVB療法は50~70%の患者さんに75%以上色素が再生します。ぬり薬で治らずにあきらめていた方でも試して頂きたい治療法のひとつです。
ぬり薬ではステロイドのお薬が一般的ですが、その他のぬり薬が使用されることもあります。一部の病院では手術による皮膚移植も行っています。
また、見た目を改善させるためには白斑の着色やメイクでのカバーも有効です。白斑専用の製品がありますので、皮膚科でご相談下さい。
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