埼玉県皮膚科医会

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皮膚がん - 皮膚がんにもいろいろあります

 

皮膚がんとは?

皮膚がんとは皮膚に発生するいろいろな悪性の腫瘍をすべて呼びます。簡単に説明すれば、皮膚にできるがんです。ですから、放っておくと通常内臓に転移をおこし、ついにはそれが原因となって死に至る怖い病気です。

皮膚がんの種類とその発生について

一口に皮膚がんと言ってもいろいろな種類の皮膚がんがあり、まとめて簡単に説明できません。そこで、日本人に発生の多い皮膚がんや治りにくく死に至りやすい要注意な皮膚がんを取り上げて簡単に説明します。

1.メラノーマ(悪性黒色腫)

ほくろのがんとして恐れられている最もたちが悪い皮膚がんです。日本人では、足のうらに最も発生が多く、その他からだの皮膚や爪の下などどこでも発生します。怖い皮膚がんですが、できるだけ早期に見つけ手術で取り去れば、治ります。形や色がちょっと変わったシミやほくろができ、大きくなってくるようであれば、近くの皮膚科専門医を受診し、ダーモスコピー検査(拡大鏡でみる診察)を受けることをお勧めします。このメラノーマの疑いがあれば、がん専門病院へ紹介してくれます。

 

足のうらのメラノーマとダーモスコピー像左

顔面のメラノーマ

 

2.有棘細胞がん

この皮膚がんは皮膚にいわゆるできものとして発生し、徐々に増大したり、潰瘍を作って出血したりしてきます。この皮膚がんは紫外線をたくさん浴びた皮膚にできやすく、顔面や手の甲によく発生してきます。また、昔ヤケドをして残ってしまったヤケドのあとの皮膚や他のがん治療で放射線を受けた皮膚に発生することが多いので、注意が必要です。

 

ヤケドのあとに発生した有棘細胞癌がん

顔面の基底細胞がん

 

3.基底細胞がん

これは皮膚がんの中で、最も発生が多い皮膚がんです。有棘細胞がんと同じように紫外線をたくさん浴びた皮膚にできやすく、とくに顔面の眼のまわりや鼻の皮膚にできます。メラノーマに似て、黒色をしたできものが多いのですが、ダーモスコピー検査により、区別できます。この皮膚がんはまず転移を起こさないので、命の心配はないのですが、放置していると深く入り込んで眼や鼻をこわしてしまう恐ろしさがあります。やはり小さいうちに見つけて手術で取り去れば、簡単に治ります。顔面なので、きれいに手術してもらえる病院がお勧めです。

4.陰部パジェット病

通常40歳以上の高齢者の外陰部に発生する皮膚がんで、はじめは湿疹やたむしとして治療を受けることが多いのですが、塗り薬で治りが悪い時は、この皮膚がんを考える必要があります。その場合、皮膚生検(皮膚を一部切り取って調べる検査)を受けるとはっきり診断がつきます。部位が陰部なので病院を受診するのが遅れがちになりますが、やはり早期に手術で取り去らないと、転移を起こして死に至りますので、注意が必要です。

 

下腹部の陰部パジェト病

腹部のボーエン病

 

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