埼玉県皮膚科医会

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2017年「皮膚の日」市民公開講座のご報告

みんなで学ぼう!スキンケア−肌トラブルの原因は身近にある

2017年11月3日(金曜日・祝日)に第8回「ひふの日」市民公開講座を「さいたま市民会館うらわ」(さいたま市浦和区)で開催しました。昨年に引続き本年も好天に恵まれ、引続き市民会館うらわで市民公開講座が行われました。七五三のシーズンに重なるため、周囲には時々着飾ったお子様方が調宮神社へご家族と一緒にお参りに行く光景もちらほらみられました。

 

お肌のトラブル相談

講演に先立ちまして、「お肌のトラブル相談」が特別ブースで行われ、11名の皮膚科医がご来場の皆様の肌・髪・爪等に関する疑問や質問を受けました。

「開会の挨拶」

埼玉県皮膚科医会会長・仲皮フ科クリニック院長 仲 弥 先生

「見逃すと怖い薬疹~その皮膚の症状、原因は薬かも~」

埼玉医科大学総合医療センター皮膚科 教授 福田 知雄先生

 今回は秋から冬にかけて、肌が乾燥する時期によく見られる乾燥肌と湿疹、かゆみについてその原因と対策を、そして秋冬に広く着用されている防寒下着がかゆみを起こす事があることについて解説させていただきました。  本来、皮膚には角質と皮脂、天然の保湿因子が層状に重なることにより表皮の中に水分を保持して潤いを保つ巧妙な仕組みが作られています。しかし、乾燥する時期には水分が失われやすくなることに加え、高齢者の皮膚では皮脂などの保湿成分が減少したり皮膚が薄くなることによりさらに乾燥しやすくなります。肌が乾燥しやすくなる要因としては他に、未成熟な子供の肌や過度な冷暖房、ナイロンタオルや石けんの使いすぎなどがあります。  乾燥してバリア機能が低下した皮膚は外的な刺激に敏感になり、かゆみを起こしやすくなります。そこでかゆくて掻くという掻破行動が加わることにより皮膚はさらに傷がつき、その結果かゆみを感じる神経の線維が表皮の浅いところに伸びてきます。その結果肌はますますかゆみに敏感になり、かゆくて掻破行動が増え、さらにかゆみの原因が増え……という風に、いわゆるかゆみの悪循環が生じ、治療が必要な皮脂欠乏性湿疹になることになります。乾燥肌と湿疹の出来やすい部位はすね、腰周りが多いです。  乾燥肌とかゆみへの対策として、乾燥の原因に対する予防と、かゆみなどの症状に対する治療をご紹介します。まずは適切な保湿ケアです。保湿剤にはしっとりしやすい軟膏、クリームからさらっと塗りやすいローション、スプレー、お風呂のついでに効果が得られる入浴剤などがあり、肌の状態や塗り心地の好みで選んだものを肌が十分潤うまでしっかり回数を使うことが重要です。塗り方も肌に適量が均一に伸びるよう、塗る量と広さを工夫するとより効果が得られま す。湿疹となった場合は炎症を抑える塗り薬、かゆみ止めの飲み薬などの治療もあるので、保湿だけでよくならない場合は皮膚科を受診するとよいでしょう。  近年量販店などでよく売られている防寒下着は保温と発汗で発熱する効果で広く使われるようになりましたが、用いられている化学繊維は肌に汗が残りやすく、ちくちくかゆい、冬でもあせものような湿疹が出るなど合わない人も多く見られます。汗をかきすぎるといわゆる汗冷えが起こりやすくなることにも注意が必要です。防寒下着は汗をかかないときに使う、刺激があるときはスキンケアをしっかり行う、下に速乾性の肌着を着るなど、上手に使う工夫が必要です。

「防寒下着でかゆくなるって本当?~乾燥時期のスキンケアのコツ 」

独立行政法人国立病院機構埼玉病院皮膚科医長 中捨 克輝先生

 今回は秋から冬にかけて、肌が乾燥する時期によく見られる乾燥肌と湿疹、かゆみについてその原因と対策を、そして秋冬に広く着用されている防寒下着がかゆみを起こす事があることについて解説させていただきました。  本来、皮膚には角質と皮脂、天然の保湿因子が層状に重なることにより表皮の中に水分を保持して潤いを保つ巧妙な仕組みが作られています。しかし、乾燥する時期には水分が失われやすくなることに加え、高齢者の皮膚では皮脂などの保湿成分が減少したり皮膚が薄くなることによりさらに乾燥しやすくなります。肌が乾燥しやすくなる要因としては他に、未成熟な子供の肌や過度な冷暖房、ナイロンタオルや石けんの使いすぎなどがあります。  乾燥してバリア機能が低下した皮膚は外的な刺激に敏感になり、かゆみを起こしやすくなります。そこでかゆくて掻くという掻破行動が加わることにより皮膚はさらに傷がつき、その結果かゆみを感じる神経の線維が表皮の浅いところに伸びてきます。その結果肌はますますかゆみに敏感になり、かゆくて掻破行動が増え、さらにかゆみの原因が増え……という風に、いわゆるかゆみの悪循環が生じ、治療が必要な皮脂欠乏性湿疹になることになります。乾燥肌と湿疹の出来やすい部位はすね、腰周りが多いです。  乾燥肌とかゆみへの対策として、乾燥の原因に対する予防と、かゆみなどの症状に対する治療をご紹介します。まずは適切な保湿ケアです。保湿剤にはしっとりしやすい軟膏、クリームからさらっと塗りやすいローション、スプレー、お風呂のついでに効果が得られる入浴剤などがあり、肌の状態や塗り心地の好みで選んだものを肌が十分潤うまでしっかり回数を使うことが重要です。塗り方も肌に適量が均一に伸びるよう、塗る量と広さを工夫するとより効果が得られま す。湿疹となった場合は炎症を抑える塗り薬、かゆみ止めの飲み薬などの治療もあるので、保湿だけでよくならない場合は皮膚科を受診するとよいでしょう。  近年量販店などでよく売られている防寒下着は保温と発汗で発熱する効果で広く使われるようになりましたが、用いられている化学繊維は肌に汗が残りやすく、ちくちくかゆい、冬でもあせものような湿疹が出るなど合わない人も多く見られます。汗をかきすぎるといわゆる汗冷えが起こりやすくなることにも注意が必要です。防寒下着は汗をかかないときに使う、刺激があるときはスキンケアをしっかり行う、下に速乾性の肌着を着るなど、上手に使う工夫が必要です。

スキンケア製品の展示と説明

講演の合間の休憩時間には協賛企業のスタッフからスキンケア製品の展示と説明があり、来場者の方は熱心に聞き入っていました。また、業者の方にとっても一般の方と話をする機会が持てて大変有意義だったとのことです。

来場者の皆様も満足して帰途につかれました。
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